ストリートグライドを検討しているものの、「後悔したくない」と思っている方は多いのではないでしょうか。
ストリートグライドはツーリング性能や快適性に優れたモデルですが、一方でデメリットも存在します。
重量の大きさや維持費の高さなど、事前に把握しておくべきポイントがあります。
また、購入を考えている方にとっては、おすすめ年式や中古車選びの注意点も重要な要素となります。
本記事では、ストリートグライドの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説し、後悔しないための選び方を紹介します。
記事のポイント
- ストリートグライドのデメリットや注意点
- ロードグライドとの違い
- おすすめ年式と中古購入のポイント
- カスタムや維持費の概要
目次
ストリートグライドを選んで後悔しないために
- デメリットとは?
- ロードグライドとの違い
- 燃費はどれくらい?
- 航続距離は十分か?
- 初心者がストリートグライドを選ぶ際の注意点
- 重量と取り回しのポイント
デメリットとは?
ストリートグライドには多くの魅力がありますが、いくつかのデメリットも存在します。
まず、重量の問題です。ストリートグライドは約368kgと非常に重く、取り回しが難しいと感じる方も多いです。
特に、駐車時や低速走行時に扱いづらさを感じることがあります。
坂道や未舗装路では、重さがより際立ち、取り回しに苦労することも少なくありません。
そのため、走行ルートを事前に計画し、停車時の安全性を考慮する必要があります。
次に、価格の高さが挙げられます。新車価格は約370万円からと、決して安い買い物ではありません。
さらに、パーツやカスタム費用も高額であるため、維持費がかかる点は注意が必要です。
特に、純正パーツや高性能なカスタムパーツは価格が高騰しやすく、こまめなメンテナンスが必要です。
加えて、オイル交換やタイヤ交換などの消耗品も比較的高価であり、長く乗るためには継続的な費用を見積もる必要があります。
燃費についても、ツーリング時は比較的良好ですが、市街地走行では燃費が落ちる傾向にあります。
一般道では平均して15~18km/L程度ですが、渋滞や頻繁なストップ&ゴーのある都市部では燃費が12km/L程度まで低下することもあります。
また、エンジンの発熱が激しく、特に夏場の渋滞時には熱さに悩まされることがあるでしょう。
フェアリングが風を遮ることで、エンジンの熱気がライダーに直接伝わり、暑さに耐えなければならない場面も考慮すべきポイントです。
さらに、ストリートグライドは長距離走行に適した設計である一方、短距離の移動には適していないこともデメリットの一つです。
特に、頻繁にストップアンドゴーを繰り返す市街地では、バイクの重さがデメリットとして顕著に感じられます。
これに加えて、取り回しの難しさから、狭い駐車スペースでは不便を感じることがあるでしょう。
このようなデメリットを考慮しながらも、ツーリング性能や快適性を重視するライダーにとっては、ストリートグライドは十分な魅力を持つモデルであることは間違いありません。
購入を検討する際には、自身のライディングスタイルや利用シーンをしっかりと見極めることが重要です。
ロードグライドとの違い
ストリートグライドとロードグライドの最大の違いは、フロントフェアリングの取り付け位置にあります。
ストリートグライドはハンドルマウントフェアリングを採用しており、操作感が直感的であるため、街乗りやワインディングロードでは軽快なハンドリングが可能です。
ハンドルの動きと連動するため、視認性が高く、狭い道や低速時の操作性に優れています。
しかし、その一方で、重量がハンドルにかかりやすく、長距離走行時にはハンドルが重く感じることがあります。
一方、ロードグライドはフレームマウントフェアリングを採用しており、高速走行時の安定感が高い点が特徴です。
ハンドルが軽く、直進安定性に優れているため、長距離の高速ツーリングに向いています。
また、走行中の風圧をフレームが受け止めるため、ライダーへの負担が軽減されます。
しかし、低速走行時やUターンなどではフロントの重量感が少し感じられることがあり、慣れが必要です。
どちらを選ぶかは、使用目的や好みによるため、試乗してフィーリングを確かめることが重要です。
例えば、街乗りを中心に考えている場合はストリートグライド、高速道路を多用するならロードグライドが適しています。
また、見た目のデザインやカスタムの自由度も異なるため、自分のスタイルに合ったモデルを選ぶことをおすすめします。
燃費はどれくらい?
ストリートグライドの燃費は、一般道で15~18km/L、高速道路では20~22km/L程度と言われています。
ただし、走行スタイルやカスタムの有無によって変動します。
例えば、エンジンのセッティングや空気圧の管理、積載量の違いなども燃費に大きく影響します。
ツーリング時には燃費が良くなる傾向がありますが、市街地でのストップ&ゴーが多いと燃費は大幅に低下します。
特に、信号待ちや渋滞が多い都市部では、アイドリング状態が続くことによって燃料消費が増加します。
そのため、頻繁に市街地を走行する場合は、スロットルの開け方を意識し、無駄なアクセル操作を避けることで燃費の改善が期待できます。
また、排気量が大きいため、アクセルの開け方次第で燃費に大きな影響が出るでしょう。
急加速や高回転を多用すると、燃料消費が増加し、経済的ではありません。
長距離ツーリングを快適にこなすためには、低回転域を維持し、一定の速度を保つことが重要です。
さらに、カスタムの影響も無視できません。
例えば、大径ホイールやエアクリーナーの交換、エンジンチューニングを行うことで、燃費が悪化することがあります。
一方で、燃費向上を目的としたパーツ選びをすれば、効率の良い走行が可能になります。
最後に、定期的なメンテナンスも燃費に大きく関係します。
エンジンオイルやプラグの交換、タイヤの空気圧チェックなど、細かいケアを怠らないことが燃費改善のカギとなるでしょう。
航続距離は十分か?
ストリートグライドの燃料タンク容量は約22.7リットルです。
この容量を考慮すると、満タン時の航続距離は約400~450km程度が期待できます。
長距離ツーリングに適した設計のため、こまめな給油を気にせずに走行を楽しめます。
ただし、山道や高速道路以外の環境では燃費が悪化する可能性があるため、計画的な給油が重要です。
初心者がストリートグライドを選ぶ際の注意点
初心者がストリートグライドを選ぶ際には、重量と取り回しに注意する必要があります。
車重が重いため取り回しに慣れていないと転倒のリスクが高くなるため、十分な練習が必要です。
特に、狭い道路や駐車スペースでは重量を感じやすく、バランスを崩さないための技術が求められます。
また、スタンドの出し入れや押し引きの際にも、バイクの重心を意識した慎重な動作が必要です。
さらに、ストリートグライドは足つきが良いとはいえ、体格に合った調整が求められます。
サスペンションの調整やローダウンを検討することで、より安定した足つきを確保できるでしょう。
また、エンジンの鼓動感や独特の振動に慣れるまでは、スムーズな操作が難しいと感じるかもしれません。
そのため、長距離ツーリングを想定し、徐々に慣れていくことが重要です。
初心者にとって、ストリートグライドの維持管理も考慮すべき点です。
定期的なメンテナンスが欠かせないため、オイル交換やタイヤの空気圧チェックなど基本的な知識を身につけておくと安心です。
特に、高速道路や長距離走行では、メンテナンスの重要性が高まり、トラブル回避につながります。
また、ハーレー特有の鼓動感や走行フィーリングに慣れるまでは、やや扱いづらさを感じるかもしれません。
エンジンの振動や独特の乗り心地に対する適応には時間が必要ですが、慣れてしまえばハーレーならではの楽しさを実感できるでしょう。
そのため、初めての大型バイクとしては慎重な選択が求められますが、購入後のライディング経験を積むことで、ストリートグライドの魅力を存分に楽しむことができます。
重量と取り回しのポイント
ストリートグライドの重量は368kgとヘビー級のバイクです。
この重量により、駐車時や狭い道での取り回しに苦労することがあります。
特に、傾斜のある場所や砂利道などの不安定な路面では、バイクの重さを強く感じ、安定した姿勢を保つのが難しくなります。
取り回しのポイントとしては、常にバランスを意識し、平坦な場所に駐車することが重要です。
駐車スペースを選ぶ際には、十分な広さがあり、地面が固く安定している場所を選ぶと安心です。
また、Uターンやバック時には、十分なスペースを確保することが安全な操作のコツです。
特にUターン時には、ハンドルの切れ角を確認し、できるだけ広く旋回できるようにすることで、安定した操作が可能となります。
さらに、ストリートグライドの重量に慣れるためには、日常的に押し引きの練習を行うことも効果的です。
低速での取り回し練習を繰り返し行うことで、重量の感覚に慣れ、急な状況にも落ち着いて対応できるようになります。
加えて、低重心設計の特徴を活かして、走行中の安定性を意識しながらスムーズなコーナリングを心がけることも重要です。
また、駐車場からの出し入れの際には、アクセルワークを最小限に抑え、リアブレーキをうまく活用することで、バイクをコントロールしやすくなります。
特に狭いスペースでは、無理に押し込もうとせず、適切な角度とラインを確保することが、ストリートグライドの重さを感じにくくするポイントです。
ストリートグライドを購入して後悔しないポイント
- おすすめ年式とは?
- 中古を購入する際の注意点
- カスタムで後悔しないコツ
- 最高速はどれくらい?
- ロードグライドかストリートグライドか、どちらを選ぶべき?
ストリートグライドを選んで後悔しないための総括
おすすめ年式とは?
ストリートグライドのおすすめ年式は、2014年以降のモデルです。
この年式からエンジンがMilwaukee-Eightに進化し、パワーと燃費が向上しました。
2014年モデルでは、新しいフレーム設計や電子制御技術が導入され、従来モデルよりも走行安定性が大幅に向上しています。
さらに、2017年以降のモデルでは、エンジンの排気量がアップグレードされ、低速域からのトルクが向上しており、長距離ツーリングに最適です。
この年式以降のモデルには、新しいサスペンションシステムが搭載され、快適な乗り心地を提供しています。
また、ブレーキ性能も向上しており、安全性がより高まっています。
また、最新モデルでは液冷システムの導入により、エンジンの発熱が抑えられているため、特に長距離ツーリングを考えている方にはおすすめです。
さらに、インフォテインメントシステムのアップグレードにより、最新のナビゲーション機能やスマートフォン接続が可能となり、利便性も大幅に向上しています。
中古で購入を検討している場合は、2014年以降のモデルを中心に選ぶことで、最新技術を搭載した快適なツーリングを楽しむことができます。
特に、走行距離やメンテナンス履歴を確認し、エンジンや電装系の状態をチェックすることが重要です。
中古を購入する際の注意点
中古のストリートグライドを購入する際には、以下の点に注意する必要があります。
注意
走行距離とメンテナンス履歴を確認する
走行距離はバイクの寿命やコンディションを判断する重要な要素です。メンテナンス履歴がしっかり記録されている車両は、信頼性が高く安心して乗ることができます。特に、オイル交換やブレーキパッドの交換時期が明記されているかを確認し、長期的な維持管理が適切に行われていたかを把握しましょう。エンジンや電装系の不具合の有無
ストリートグライドは電子制御が多く採用されているため、メーター類やライト、オーディオシステムの動作確認が必須です。試乗時にはエンジンの始動性やアイドリングの安定性、異音の有無などを細かくチェックし、走行中のパワーデリバリーに異常がないかも確認すると良いでしょう。カスタムの状態と純正パーツの有無
ストリートグライドはカスタムパーツが豊富なため、購入時にはどのようなカスタムが施されているかを確認することが重要です。特に、過度なカスタムが施されている場合、メーカー保証が適用されない可能性があります。また、純正パーツが付属しているかどうかを確認し、必要に応じてオリジナル状態に戻せるかも考慮しておくと安心です。タイヤやブレーキの消耗具合
タイヤの溝の深さや摩耗具合、ブレーキパッドの残量をチェックし、交換が必要かどうかを判断することが大切です。特に長距離ツーリングに使用されていた車両は、消耗が進んでいる場合が多いため、追加費用がかからないか事前に確認しましょう。車両価格と相場の比較
同年式・同程度の中古車と比較し、適正な価格で販売されているかを確認します。市場価格と比較し、大幅に安い場合は事故歴や隠れた不具合がないか入念に調査することをおすすめします。
これらのポイントに注意しながら慎重に選ぶことで、中古のストリートグライドを安心して楽しむことができます。
カスタムで後悔しないコツ
ストリートグライドのカスタムを考える際には、目的を明確にすることが重要です。
快適性を重視するなら、サスペンションの強化やシート交換がおすすめです。
サスペンションの調整によって、長距離ツーリング時の疲労軽減や安定感の向上が期待できます。
特に、ロングライドを楽しむ方は、エアサスペンションの導入を検討するとよいでしょう。
一方、見た目を重視する場合は、エキゾーストやホイールの変更が人気です。
エキゾーストシステムをカスタムすることで、音質の向上やパワーアップが図れます。
例えば、バンス&ハインズやライナーハートなどのブランドは、ハーレー乗りに人気があります。
また、ホイールのサイズアップやカラーチェンジにより、バイクの印象を大きく変えることができます。
さらに、ストリートグライドのカスタムには、オーディオシステムのアップグレードもおすすめです。
純正のオーディオシステムから、より高音質なスピーカーやBluetooth対応のデバイスに交換することで、走行中の楽しみが一層広がります。
ただし、純正パーツと互換性のあるパーツを選ぶことで、後々のトラブルを避けられます。
特に、電装系のカスタムでは、純正配線と適合するものを使用し、ショートや誤作動を防ぐようにしましょう。
また、カスタムによる重量増加にも注意し、バランスを損なわない設計を心掛けることが重要です。
カスタムを検討する際には、信頼できるショップや専門家のアドバイスを受けながら、自分のライディングスタイルに合ったパーツを選ぶことが大切です。
最高速はどれくらい?
ストリートグライドの最高速は、約220km/hと言われています。
ただし、公道では法律を守ったスピードでの走行が推奨されます。
高速道路では安定した走行が可能で、低回転でも十分なトルクを発揮できるため、長距離移動が快適に行えます。
ロードグライドかストリートグライドか、どちらを選ぶべき?
ロードグライドかストリートグライドの選択は、ライディングスタイルに応じて決めるべきです。
市街地走行や軽快なハンドリングを求めるならストリートグライドが適しています。
ストリートグライドはハンドルマウントフェアリングを採用しているため、街中の取り回しがしやすく、低速走行でも扱いやすいのが特徴です。
ワインディングロードでもスムーズなハンドリングが可能で、都市部や狭い道でもストレスなく走行できます。
一方、高速道路での安定性や長距離走行の快適さを重視するならロードグライドがおすすめです。
ロードグライドはフレームマウントフェアリングを搭載しており、風圧を車体が受け止めるため、高速走行時のハンドリングが非常に安定します。
また、長距離ツーリングでは振動の影響が少なく、疲労軽減にもつながるため、ツアラーとしての性能を最大限に発揮します。
加えて、ストリートグライドはクラシカルなスタイルを好むライダーに人気があり、カスタムパーツの豊富さも魅力です。
ロードグライドは、近未来的なシャークノーズフェアリングのデザインが特徴で、存在感のあるスタイルを求めるライダーに適しています。
選択に迷った場合は、いずれのモデルも試乗して、実際のフィーリングを確認することをおすすめします。
試乗では、特に低速時の取り回しや、高速道路での走行安定性を比較し、自分のライディングスタイルに最適なモデルを選ぶことが重要です。
また、購入後の維持管理やカスタムの方向性も視野に入れ、自分の理想に最も近いモデルを選ぶことが後悔を避けるポイントとなります。
ストリートグライドを選んで後悔しないための総括
記事のポイントをまとめます。
- ストリートグライドは重量があり、取り回しには慣れが必要
- 長距離ツーリング向けの設計であり、短距離移動には不向き
- 燃費は一般道で15~18km/L、高速道路では20~22km/L程度
- 高額な車両価格と維持費が必要
- 市街地走行では燃費が悪化しやすい
- 夏場の渋滞時にエンジンの熱が気になることがある
- ロードグライドと比較すると、街乗りでの操作性に優れる
- カスタム費用がかさむため、計画的な購入が重要
- 初心者は重量や取り回しに慎重に対応すべき
- 2014年以降のモデルが性能面でおすすめ
- 中古車は走行距離やメンテナンス履歴の確認が重要
- 最高速は約220km/hだが、公道では安全運転が求められる
- 航続距離は約400~450kmで長距離ツーリングに適している
- フェアリングの違いによるハンドリング特性を理解するべき
- 購入前には試乗を行い、自分のライディングスタイルに合うか確認すること