150ccクラスのバイク購入を検討する際、多くの方が気になるのが高速道路での走行性能ではないでしょうか。
150ccのバイクで高速走行はきつい、あるいは150ccでは高速が怖いといった話を耳にすることもあるかもしれません。
法律上、150ccバイクは高速道路に乗れますか?という基本的な問いから、バイクの155ccは高速道路を走れますか?といった細かな疑問まで、不安は尽きないものです。
また、250ccのバイクでも高速はきついと感じるケースがある中で、スクーターは150ccと250ccのどちらがいいですか?という比較検討や、200ccのバイクで高速道路はきついですか?という中間排気量への関心も高まります。
この記事では、150ccバイクの高速2人乗りの実態、実際のところ150ccは何キロ出るのか、そして高速料金はいくらなのかという具体的な情報を提供します。
さらに、おすすめの150ccバイクスクーターから、賢い150ccバイク中古車の選び方まで、あらゆる角度からあなたの疑問に答えていきます。
この記事で分かること
ポイント
- 150ccバイクの高速走行における性能的な限界
- 高速走行で「きつい」「怖い」と感じる具体的な理由
- 250ccなど他排気量バイクとの客観的な比較
- あなたの用途に合わせた150ccバイクの賢い選び方
目次
150ccバイクで高速はきつい?性能面の真実
- 150ccバイクは高速道路に乗れますか?
- バイクの155ccは高速道路を走れますか?
- 150ccは何キロ出る?最高速と巡航速度
- 150ccで高速走行が怖いと感じる理由
- 150ccバイクでの高速2人乗りの現実
- 150ccバイクの高速料金はいくら?
150ccバイクは高速道路に乗れますか?
結論から言うと、150ccのバイクは法律上、高速道路を走行することが可能です。日本の道路交通法では、排気量が125ccを超える自動二輪車であれば、高速自動車国道や自動車専用道を走行できると定められています。そのため、150ccクラスのバイクはこの条件をクリアしており、法的には何の問題もありません。
この法律上の「走行可能」という事実が、150ccバイクの大きな魅力の一つとなっています。125cc以下の原付二種では通行できない道を走れるため、ツーリングや移動の選択肢が格段に広がるのです。例えば、都市部を抜けて郊外へ向かう際に自動車専用道を使えるだけで、移動時間を大幅に短縮できます。
補足:標識の確認は必須
ほとんどの高速道路・自動車専用道は走行可能ですが、ごく稀に独自の規制が敷かれている区間も存在します。道路標識には常に注意を払い、「自動二輪車通行止め」などの標識がないかを確認する習慣をつけましょう。
ただし、法律上走れることと、実際に快適かつ安全に走行できるかは別の問題です。この点が、「150ccのバイクで高速走行はきつい」と言われる根本的な理由であり、本記事で深く掘り下げていくテーマとなります。法的な資格はあっても、実際の道路状況で求められる性能を持ち合わせているかを、多角的に判断する必要があるのです。
バイクの155ccは高速道路を走れますか?
はい、155ccのバイクも全く問題なく高速道路を走行できます。ヤマハのNMAXやトリシティといった人気モデルに採用されている155ccという排気量も、前述の「125ccを超える」という条件を十分に満たしています。
法律上の扱いは150ccのバイクと完全に同じです。高速道路の料金区分も、同じ「軽自動車等」に分類されます。したがって、150ccと155ccの5ccという排気量の違いが、高速道路の走行可否に影響することは一切ありません。この排気量の差は、主にメーカーの設計思想やエンジン特性によるものであり、ユーザーが法的な違いを意識する必要はないでしょう。
「150ccも155ccも160ccも、125ccを超えていれば高速道路のルールは同じ」と覚えておくと分かりやすいですよ。
むしろ、このわずかな排気量アップが、実際の走行フィーリングに良い影響を与えることもあります。特にヤマハのNMAX155などに搭載されている可変バルブ機構(VVA)は、高回転域でのパワーの伸びをアシストするため、高速道路での追い越し加速のような場面で、150ccクラスの中でも比較的余裕のある走りを提供してくれます。選ぶ際には、カタログ上の数字だけでなく、そうしたエンジンの特性にも注目すると良いでしょう。
150ccは何キロ出る?最高速と巡航速度
150ccバイクの最高速度は、モデルや条件によって異なりますが、一般的にはメーター読みで時速110kmから120km程度が上限となります。ただし、これはあくまでエンジンを限界まで回し、平坦な無風状態といった好条件が揃った場合の話です。
高速道路で本当に重要なのは、最高速度よりも「快適な巡航速度」です。どれくらいの速度で、エンジンや車体に無理なく、ライダーも安心して走り続けられるかが問われます。
150ccバイクの現実的な巡航速度
- 快適な巡航速度:時速80km~90km
この速度域であれば、エンジン回転数にも余裕があり、振動や騒音も比較的穏やかです。燃費も良く、ライダーがリラックスして景色を楽しむ余裕も生まれます。 - 実用的な巡航速度:時速100km
高速道路の本線車線の流れに乗るための速度です。多くの150ccバイクで維持することは可能ですが、エンジンは常に頑張っている状態になります。スロットル開度も大きくなり、振動や風圧による疲労感が増してくるでしょう。
追い越し加速の限界
150ccバイクが最も苦手とするのが、時速80kmや100kmからの追い越し加速です。スロットルを全開にしても、車速の伸びは非常に緩やかです。特に登り坂や向かい風が強い状況では、思うように加速せず、追い越しに時間がかかってしまい、ストレスや危険を感じる場面もあり得ます。「最高速」と「巡航中の加速力」は全く異なることを理解しておくことが重要です。
このように、150ccバイクは高速道路の流れに乗って走行する最低限の能力は備えていますが、パワーに余裕はほとんどありません。「何キロ出るか」という問いに対しては、「120km近く出る性能はあるが、快適に走れるのは100kmまで」と考えるのが現実的と言えるでしょう。
150ccで高速走行が怖いと感じる理由
150ccバイクで高速道路を走ると「怖い」と感じることがあります。この恐怖感は、単なる気のせいではなく、バイクの物理的な特性に起因する明確な理由が存在します。
車体の軽さが生む不安定さ
150ccクラスのバイクは、車重が130kg前後のモデルが多く、非常に軽量です。この軽さは街中での取り回しの良さという絶大なメリットになる一方、高速走行ではデメリットに転じます。
特に橋の上やトンネルの出口などで発生する強い横風に煽られると、車体が意図せず流される感覚に陥ります。ハンドルが取られ、まっすぐ走ることすら難しくなる状況は、直接的な恐怖に繋がります。
大型車両からの風圧(アオリ)
軽量な車体は、他の車両が発する風の影響も受けやすくなります。隣の車線を大型トラックやバスが速いスピードで追い越していく際、その風圧で車体が大きく揺さぶられることがあります。これを抑え込もうと無意識にハンドルを強く握りしめてしまい、肩や腕に不要な力が入って、疲労と恐怖心を増幅させます。
タイヤや足回りの特性
多くの150ccバイク、特にスクーターは、小径ホイールを採用しています。これは直進安定性よりも小回りのしやすさを重視した設計です。そのため、高速道路の轍(わだち)や路面の補修跡といった僅かな段差でもハンドルが取られやすく、ヒヤリとすることがあります。ホイールベース(前輪と後輪の距離)が短いことも、直進安定性においては不利に働く要因です。
これらの要因が複合的に絡み合うことで、「パワーが足りない」という性能的な問題とは別に、「いつ転倒してもおかしくない」という精神的な不安、つまり「恐怖」が生まれるのです。この感覚を軽減するためには、正しいライディングフォームを身につけ、視線を遠くに置くといった運転技術も重要になります。
150ccバイクでの高速2人乗りの現実
法律上、126cc以上のバイクは高速道路での二人乗りが可能です。しかし、150ccバイクでの高速タンデム走行は、単独走行時とは比較にならないほど厳しい状況に置かれることを覚悟しなければなりません。
結論から言えば、「不可能ではないが、多くの困難が伴うため推奨はできない」というのが現実的な答えです。
圧倒的に不足するパワー
一人分の体重が加わることで、バイクの運動性能は劇的に低下します。特にパワー不足は深刻です。
- 加速性能の低下:料金所からの合流や追い越し加速は、単独時以上に鈍くなります。本線の流れに乗るまでにも時間がかかり、危険な場面が増える可能性があります。
- 登坂性能の絶望的な低下:少しでも勾配のある坂道になると、みるみるうちに速度が落ちていきます。スロットルを全開にしても時速80kmを維持するのがやっと、という状況も珍しくなく、登坂車線の利用が必須になる場面も出てくるでしょう。
操縦安定性の悪化
二人分の重量を支えることで、車体への負担も増大します。重心位置が高くなることでバイクは不安定になり、少しの操作ミスや外部からの影響(横風など)でふらつきやすくなります。また、制動距離も大幅に伸びるため、いつも以上に慎重なブレーキ操作と十分な車間距離が求められます。サスペンションも沈み込み、路面からの衝撃を吸収しきれず、乗り心地も悪化します。
パッセンジャー(同乗者)の疲労も考慮する必要があります。窮屈な後部座席で振動と風圧に耐え続けるのは、想像以上に過酷です。安全のためにも、こまめな休憩は絶対に欠かせません。
もし頻繁に高速道路での二人乗りを考えているのであれば、最低でも250cc、理想を言えば400ccクラスのバイクを選択することを強く推奨します。150ccでの高速タンデムは、あくまで緊急時や、ごく短い区間を利用する場合の最終手段と考えるべきです。
150ccバイクの高速料金はいくら?
150ccバイクで高速道路を走行する際の料金は、「軽自動車等」の区分に分類されます。これは、125ccを超える全てのバイク(250cc、400cc、リッターバイクも含む)に適用される共通の料金区分です。
普通自動車の料金と比較すると、おおよそ2割引程度の料金設定になっています。軽自動車と同じ料金だと考えると分かりやすいでしょう。
具体的な料金例(2025年9月時点の通常料金)
※料金は変動する可能性があるため、利用時にはNEXCOなどの公式サイトでご確認ください。
区間 | 普通車 | 軽自動車等 |
---|---|---|
東京IC → 名古屋IC (東名高速) | 7,370円 | 5,950円 |
練馬IC → 新潟中央IC (関越・北陸道) | 6,610円 | 5,340円 |
この料金体系は、150ccバイクの経済性を際立たせる大きなメリットと言えます。車両価格や税金、燃費だけでなく、高速道路の利用料金というランニングコストの面でも、普通車より優遇されているのです。
ETCの利用が断然お得
高速道路を少しでも利用する機会があるなら、バイク用ETCの導入は必須と言えるでしょう。料金所での支払いの手間が省ける安全性向上はもちろん、休日割引や深夜割引といった各種割引が適用されるため、料金的なメリットが非常に大きくなります。車載器の導入にはコストがかかりますが、利用頻度が高ければ十分に元を取ることが可能です。
結論として、150ccバイクの高速料金は他の大型バイクと全く同じ「軽自動車等」区分であり、経済的に高速道路を利用できるという利点があります。
150ccバイクで高速がきついと感じた時の選択肢
- スクーターは150ccと250ccのどちらがいい?
- 250ccバイクでも高速はきつい?
- 200ccのバイクで高速道路はきついですか?
- 街乗りも快適なおすすめ150ccバイク
- 特徴で選ぶ150ccバイクスクーターの魅力
- 賢い150ccバイク中古車の探し方
- 結論:150ccバイクの高速がきつい場面のまとめ
スクーターは150ccと250ccのどちらがいい?
スクーター選びで永遠のテーマとも言えるのが「150ccか、250ccか」という問題です。どちらが良いかは、あなたのバイクの使い方や何を重視するかによって全く異なります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自身のバイクライフに合った選択をすることが重要です。
150ccスクーターがおすすめな人
「街乗りがメインで、たまに高速道路も利用したい」という使い方に最適です。
- 経済性を最優先する:車両価格が安く、燃費も圧倒的に良いため、維持費を低く抑えられます。
- 取り回しの軽さを重視する:車体が軽量・コンパクトなため、駐輪場での押し引きや狭い道でのUターンが非常に楽です。
- 高速走行は割り切れる:高速道路は主に移動手段と考え、80~90km/hでのんびり巡航できれば十分と考える人に向いています。
250ccスクーターがおすすめな人
「高速道路を使ったツーリングを存分に楽しみたい」というニーズに応えます。
- パワーの余裕を求める:100km/h巡航も楽々こなし、追い越し加速や登坂でもストレスを感じません。
- 長距離・長時間の走行が多い:車体の安定性が高く、振動も少ないため、ライダーの疲労が大幅に軽減されます。
- 二人乗りをする機会が多い:タンデムでも十分なパワーがあり、安定した走行が可能です。
単純に「大は小を兼ねる」で250ccを選ぶと、街中での重さや燃費の悪さが気になるかもしれません。逆に経済性だけで150ccを選ぶと、高速でのパワー不足に後悔することも。自分の使い方を具体的にイメージすることが、後悔しないバイク選びの第一歩です。
このように、どちらが一方的に優れているというわけではありません。「街乗り7割:高速3割」なら150cc、「街乗り3割:高速7割」なら250cc、といったように、利用シーンの比率で判断するのが最も合理的な選び方と言えるでしょう。
250ccバイクでも高速はきつい?
「250ccあれば高速道路は余裕」と思われがちですが、実は250ccクラスのバイクでも「高速はきつい」と感じるライダーは少なくありません。これは、ライダーがバイクに何を求めているか、またどのようなバイクから乗り換えてきたかによって、「きつい」と感じる基準が大きく異なるためです。
250ccが「きつい」と感じられる主な理由
- 大型バイクからの乗り換え:以前に400ccやリッタークラスのバイクに乗っていた人が250ccに乗り換えると、そのパワーの差は歴然です。かつては瞬時に終わった追い越しがもどかしく感じられたり、高速巡航時のエンジン音に余裕のなさを感じてしまったりします。
- 頻繁な長距離ツーリング:1日に500km以上走るようなハードなツーリングでは、250ccであっても振動や風圧による疲労は着実に蓄積します。特に単気筒エンジンのモデルは、高回転域での微振動が大きく、手が痺れてくることもあります。
- 常に流れをリードしたい走り方:100km/hで巡航することは余裕ですが、そこからさらに加速して前方の車を追い越し、常に車線の先頭を走りたいというアグレッシブなスタイルのライダーにとっては、パワー不足を感じる場面が出てきます。
150ccとの決定的な違い
ただし、150ccの「きつい」と250ccの「きつい」は、その質が全く異なります。150ccが「流れに乗るのがやっとで、常に性能の限界付近で走る辛さ」であるのに対し、250ccは「基本的な走行は余裕だが、プラスアルファの絶対的なパワーが物足りない」という、より高いレベルでの不満です。横風に対する安定性や基本的な加速性能では、250ccが150ccを圧倒していることは間違いありません。
結論として、250ccバイクは高速道路を快適に走行するための十分な性能を持っています。しかし、ライダーの経験や使い方によっては、それでも「きつい」と感じる可能性がある、ということを理解しておくと、バイク選びのミスマッチを防げるでしょう。
200ccのバイクで高速道路はきついですか?
200ccクラスのバイクは、150ccと250ccのちょうど中間に位置するユニークな排気量です。このクラスの高速道路での実力は、「150ccよりは明らかに楽だが、250ccほどの余裕はない」という表現が最も的確です。
代表的なモデルであるスズキのジクサー250などを例にとると、その走行性能は150ccクラスを大きく上回ります。時速100kmでの巡航も比較的楽にこなせ、エンジンに過度な負担をかけている感覚は少ないでしょう。追い越し加速についても、150ccのように「全く加速しない」ということはなく、ある程度の速度上昇は期待できます。
150ccクラス | 200cc~250ccクラス | |
---|---|---|
100km/h巡航 | 可能だが余裕はない | 比較的快適に可能 |
追い越し加速 | かなり厳しい | 状況次第で可能 |
登坂性能 | 速度低下が著しい | ある程度速度を維持できる |
しかし、250ccクラスと比較すると、やはり絶対的なパワーの差は感じられます。特に高速道路で頻繁に追い越しを行ったり、急な登り坂が続くような場面では、もう少しパワーが欲しいと感じるかもしれません。250ccクラスが持つ「もう一段階上の余裕」には一歩及ばない、というのが正直なところです。
200ccクラスは、「150ccのパワーでは不安だけど、250ccの車格や維持費は少し大げさに感じる」というニッチなニーズにぴたりとハマる選択肢と言えます。高速道路を走行していて「きつい」と強く感じることは、150ccに比べて格段に少なくなるはずです。
高速道路の利用頻度はそれなりにあるけれど、メインはあくまで街乗りや下道のツーリングで、軽快さも失いたくない、という方にとって、200ccクラスは非常にバランスの取れた選択肢となるでしょう。
街乗りも快適なおすすめ150ccバイク
150ccクラスのバイクは、高速道路での性能もさることながら、その本領は日常的な街乗りの快適さにあります。ここでは、高速走行も視野に入れつつ、普段使いでの満足度が特に高い、おすすめのモデルをいくつか紹介します。
ホンダ PCX160
このクラスの絶対的王者とも言える存在です。静粛でスムーズなeSP+エンジンは、発進から巡航まで非常に上質で、乗っていて疲れを感じさせません。燃費性能もトップクラスで、アイドリングストップ機能も備えるなど、経済性も抜群。高速道路でも比較的安定した走りを見せ、オプションのロングスクリーンを装着すれば、快適性はさらに向上します。街乗りからツーリングまで、あらゆるシーンで高いレベルの満足感を提供してくれる万能選手です。
ヤマハ NMAX155
PCX160の最大のライバルであり、よりスポーティな走りを好むライダーにおすすめです。可変バルブ機構(VVA)を備えたBLUE COREエンジンは、特に高回転域でのパワーの伸びが魅力。機敏なハンドリングと相まって、キビキビとした走りを楽しめます。高速道路ではそのパワーを活かして、流れをリードするような走りも可能です。スマートフォンと連携できるY-Connect機能など、先進的な装備も魅力の一つです。
マニュアル(MT)車という選択肢:スズキ ジクサー150
スクーターだけでなく、ギアチェンジを楽しむMT車にも良いモデルがあります。ジクサー150は、軽量・スリムな車体で、まるで自転車のように軽快に扱えるのが特徴です。燃費も驚異的で、経済性はピカイチ。高速走行は得意とは言えませんが、下道をトコトコと走りながら景色を楽しむようなツーリングには最適です。バイクを操る楽しさを存分に味わいたい方におすすめです。
これらのモデルは、それぞれに異なる魅力を持っています。穏やかで快適な移動を求めるならPCX160、スポーティな刺激が欲しいならNMAX155、バイクを操る楽しさを追求するならジクサー150、というように、自分の理想のバイクライフに合わせて選ぶと良いでしょう。
特徴で選ぶ150ccバイクスクーターの魅力
150ccクラスはスクーターが販売の中心であり、各モデルが個性的な魅力を持っています。高速走行性能だけでなく、デザイン、快適性、積載性といった様々な特徴から、自分に合った一台を見つける楽しみがあります。
快適性と実用性のバランス型
ホンダのPCX160に代表されるモデルは、このカテゴリーの王道です。流麗なデザイン、快適な乗り心地、大きなシート下収納など、日常の利便性とツーリングでの快適性を高い次元で両立させています。誰が乗っても満足できるバランスの良さが最大の魅力で、初めての150ccスクーターとして選んでも後悔のない選択と言えるでしょう。楽なライディングポジションと優れた防風性能は、高速道路での疲労軽減にも大きく貢献します。
スポーティな走行性能重視型
ヤマハのNMAX155のように、走りの楽しさを追求したモデルも人気です。シャープなデザインとパワフルなエンジン、しっかりとした足回りを持ち、コーナリングも軽快にこなします。バイクに単なる移動手段としてだけでなく、趣味としての操る楽しさや刺激を求めるライダーに最適です。高速道路でも余裕のあるパワーは、大きなアドバンテージになります。
個性派・デザイン重視型
最近では、クラシカルなデザインやアドベンチャースタイルの150ccスクーターも登場しています。例えばホンダのADV150(現行は160)は、タフな足回りを備え、多少の悪路にも対応できるユニークな存在です。他人とは違う個性的な一台に乗りたい、デザインにこだわりたいという方には、こうしたモデルが魅力的に映るでしょう。ただし、モデルによっては積載性や快適性が標準的なスクーターに劣る場合もあるため、デザインと実用性のバランスをよく考える必要があります。
このように、一口に150ccスクーターと言っても、そのキャラクターは様々です。自分がバイクに最も何を求めるのか(快適さ、速さ、デザイン、積載性など)を明確にすることで、最適な一台が自ずと見えてくるはずです。
賢い150ccバイク中古車の探し方
150ccクラスのバイクを、より経済的に手に入れる方法として中古車の購入があります。ただし、中古車は一台一台状態が異なるため、良い個体を見極めるための知識が必要です。ここでは、後悔しないための中古車探しのポイントを解説します。
価格帯と人気モデルの傾向
PCXやNMAXといった人気モデルは、中古車市場でも需要が高く、価格は比較的高値で安定しています。年式や走行距離にもよりますが、20万円~35万円程度が相場となることが多いです。一方で、少し前のモデルや人気が集中していない車種であれば、10万円台から探すことも可能です。まずは自分の予算を決め、その範囲でどのようなモデルが狙えるのかを把握することから始めましょう。
購入前に必ずチェックすべきポイント
現車を確認する際には、以下の点を重点的にチェックしましょう。
- 走行距離:一つの目安として3万km。これを超えると、駆動系(ベルトやウェイトローラー)などの消耗品が交換時期を迎えている可能性が高まります。
- 外装の傷:転倒による大きな傷がないかを確認します。特にハンドルエンド、レバー、マフラー、カウルの角などは傷がつきやすい部分です。
- 消耗品の状態:タイヤの溝は十分に残っているか、ブレーキパッドは減りすぎていないか。これらの交換には数万円の費用がかかるため、重要なチェック項目です。
- エンジン:異音や白煙がなく、スムーズに始動・吹け上がるかを確認します。可能であれば、エンジンが冷えた状態からの始動を試させてもらうのが理想です。
- 書類の確認:返納証明書など、登録に必要な書類が揃っているかを確認します。
バイクの知識に自信がない初心者の方こそ、信頼できるバイクショップが販売している「保証付き」の中古車を選ぶことを強くおすすめします。個人売買や格安店は安さが魅力ですが、購入後のトラブルは自己責任となるリスクが伴います。
賢く中古車を探せば、浮いた予算をヘルメットやウェア、カスタムパーツに回すこともできます。焦らずにじっくりと情報収集し、納得のいく一台を見つけてください。
結論:150ccバイクの高速がきつい場面のまとめ
記事のポイントをまとめます。
- 法律上、125cc超のバイクは高速道路を走行可能である
- 150cc、155cc、160ccといった排気量でも法的な扱いは同じ
- 快適な巡航速度は80~90km/h、100km/h巡航は可能だが余裕はない
- 最高速度は110~120km/h程度だが、実用的な速度域ではない
- 時速80km以上からの追い越し加速は非常に鈍い
- 軽量な車体は横風や大型車の風圧で煽られやすく、恐怖を感じやすい
- 二人乗りでの高速走行はパワー不足が著しく、推奨されない
- 高速料金は排気量に関わらず「軽自動車等」区分で経済的である
- 250ccと比較するとパワー、安定性、快適性全てで劣る
- 250ccでもライダーの経験や使い方によっては「きつい」と感じることはある
- 街乗りでの軽快さや経済性は150ccの大きなメリットである
- 高速走行の快適性を上げるにはロングスクリーンなどのカスタムが有効
- 高速利用がメインなら250cc、街乗りメインなら150ccが合理的な選択
- スクーターは防風性能や積載性に優れ、高速巡航に比較的向いている
- 購入時は高速走行の得手不得手を含め、自身の用途との適合性を見極めるべき